井上幸子《夢》2024年、写真
いつかみた夢を昨年の夏頃から日記に記録していた。その中からいくつか選んでコラージュ写真にし、古典印画技法であるサイアノタイプでガラスにプリントした。ガラスを使用した写真は古くに存在し、その透過物に薄い膜で描かれたイメージは、いつの間にか薄らいでは消えてしまう夢の儚さのようだ。物質化された夢を記憶に定着する事は幾許か出来るだろうか。
1982年生まれ2008年東京写真学園本科コース卒業。現在、横浜をベースに作家活動を続けている。ピンホールカメラによる長時間露光撮影で肖像写真を制作するプロジェクトでは、時間の蓄積による個々の個性を表現。普段目に見ることの出来ない人の性格、感情、思考など内面の一端を、時間を通じて写真で可視化する事を試みている。今年から、サイアノタイプによる作品制作も新たに始動。
Born in 1982, graduated from the Tokyo College of Photography in 2008. Currently based in Yokohama, continuing her work as an artist. In a project that creates portraits through long-exposure photography using a pinhole camera, she expresses the individuality of each person through the accumulation of time. This project attempts to visualize aspects of a person’s inner self, such as character, emotions, and thoughts, which are not normally visible. Starting this year, she has also begun creating works using cyanotype printing.
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レジデンス期間|2024年〜
Residence Period|2024 ~
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