戦前の初黄・日ノ出町地区は、大岡川の水運を活かした問屋街でしたが、戦後は京浜急行高架下を中心に、麻薬やけん銃の密売、売買春が日常的に行われるようになりました。1995年の阪神淡路大震災以降は、鉄道の耐震補強により高架下から退出した店が高架沿いに次々に立ち並び、平成16年には250軒を超える特殊飲食店舗(いわゆる違法風俗店舗)が立ち並ぶようになり、健全な店舗や地域住民の転出が生じるなど、生活環境の悪化が地域の深刻な問題となっていました。それを受けて、平成15年に地域住民らが初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会を発足。地域の美化活動を中心に、行政等への働きかけを行いました。
平成17年1月神奈川県警察本部が実施した「バイバイ作戦」によって、違法風俗店舗は一斉摘発されました。以降、地域住民、小学校PTA、警察、行政、大学、企業、アーティスト、NPO等が「安全・安心のまち」を目指し当地区のまちづくりに参加しています。現在では近隣の子どもが京急線高架下で遊ぶ姿も日常的に見られ、この光景を守るため活動を継続して行っています。