このオンライン展覧会は、黄金町こども芸術学校「なりきりアーティスト体験」の一環で企画された展覧会です。
「なりきりアーティスト体験」とありますが、ただ作品を制作する事だけがアーティスト体験ではありません。どう展示したら表現が伝わるか、アーティストの表現活動である作品展示はとても重要な要素です。本当でしたらこの作品展示までを含めた「なりきりアーティスト体験」となるはずでしたが、コロナ禍での実施は断念し、オンラインでの展示とする運びとなりました。
今回の黄金町こども芸術学校は6つのコースからなっています。フレスコ画やテキスタイル、張り子のオブジェ等の様々な方法での作品の制作方法を6組のアーティストから学ぶことができました。しかし、これもまだアーティストのほんの一部でしかありません、これから沢山の表現方法と出会い、自分に合った表現が見つかることを願います。
最後に、実際に参加してくれた子ども達が足を運んで展覧会の作品設営が出来ませんでしたが、オンライン展覧会をどうぞお楽しみください。
竹を切るところから始まり、1日目は竹のふしを取るなど万華鏡の筒を作るための工作を行いました。2日目は好きなパーツを選んで組み合わせ、自分だけの万華鏡を完成させました。最後は万華鏡だけでなく「デカルコマニー」という技法を使って、万華鏡の世界をイメージした絵画も制作しました。
高橋葵《ひかる星》
作品を作るとき、あまり濃い色を入れすぎないように気を付けました。
竹を初めて切ったので腕が痛くなったけれど、あまりできない体験ができたので楽しかったです。
たいよう《冬の空》
冬の空の色を出すのにセロファンを工夫しました。
髙木希和《オーロラ》
中にいれる鏡を作るのがとても大変でした。
《無題》
Johnagami Lab(ジョナガミ ラボ)
ジョナガミラボはアート&デザインをモットーに、固有の文化や表現方法に縛られない創作活動を行う夫婦ユニット。2018年より黄金町AIRに参加。イラストレーション、ドローイング、シルクスクリーン、横振り刺繍などの技法を実験的に組み合わせて作品を制作する。
自分で選んだ様々な色の毛糸を組み合わせ、絨毯を作る技法を使ってテキスタイルアート作品を作りました。また、できあがった作品の周りに花や小物を配置して一つの画にまとめる「プロップアート」を体験しました。
Hさん《小人のじゅうたん》
同じ色が重ならないように気を付けながら作りました。
大磯茉奈《くっついた2つの月》
見てほしい所はくっついた月を一色だけで作ったところです。
ショウタ《惑星》
色んな色の毛糸を使っています。表面が丸っぽく見えるようにしました。
A.K《夏と冬》
色は夏。形は冬をイメージしました。
《無題》
近あづき
1986年千葉県生まれ。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科ファッションコース卒業。2014年より黄金町AIR参加。編み物手法を用いた立体作品の制作と並行し、ファッションブランドへの作品提供、サンプル・衣裳の外注制作などを行っている。
好きな形を造形し、その周りを石膏で固めて型を作りました。型抜きをすれば同じ形のものがいくつもできあがりますが、色をつけることで少しずつ違う表情を出すことができました。
ハナ《火星人》
リボンが壊れやすいのでていねいに色を塗りました。
《無題》
オーウェン・ラオ
1992年カナダ生まれ。クーパーユニオン芸術学部にて美術学士号取得。2019年より黄金町AIR参加。アート・アクティヴィスト・グループ「Bullshit.Systems」などに関わり、アクティヴィズムとアート、二つの実践について考察する。主な展示歴として、2018年「Show at 2010 College Boulevard」(2010 College Blvd、ニューヨーク)、「There and Back Again」(Copper Union、ニューヨーク)など。
杉山孝貴
横浜を中心に活動している。金属、主に鉄を使い彫刻、工芸作品を制作する。
葉っぱ、水の波紋、マンホールなど、街中を歩いて景色から見つけた模様をスケッチし、一枚の紙に自由に組み合わせて、イマジネーション豊かなオリジナルぬりえの線画を作りました。また、線画を約6倍に拡大し、自由な色使いで大きな塗り絵を楽しみました。
ハナ《おばけがいる部屋》
自転車のハンドルをモチーフにしたキャラクターを作ったことです。
琉成《色々な川》
橋の部分をよく見て欲しいです。
《無題》
《無題》
《無題》
本村さくらアリス
西オーストラリア州、パース市生まれ。京都精華大学芸術学部交換留学一年間を含む、オーストラリア国立大学美術学科絵画専攻卒業。多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻修士課程卒業。現在は東京藝術大学国際芸術創造研究科博士課程に所属。2016年から黄金町AIRに参加。絵画を専攻していたが、近年では映像、パフォーマンス、参加型インスタレーションなど様々な表現を行う。海外旅行や、オーストラリアと日本での暮らしから影響を受け、異なるコンテクストから生じるズレに着想を得る。COVID-19によってアーティストとしての立場とアート作品の「参加性」を改めて考察し、制作をする。主な展示歴として、「トロールの森2019囁き」(2019年、都立善福寺公園、東京都)、「象の鼻テラス開館10周年記念展・フューチャースケープ・プロジェクト」(2019年、象の鼻テラス、横浜)。
お菓子の箱と新聞紙を貼り合わせて、最初に球体を作りました。ノリが乾いたら、耳をつけたり、ヘタをつけたりして、動物や果物など思い思いの形に仕上げました。
飛田美月《どんぐり》
作るのに時間がかかったが丁寧に作ろうと頑張った。どんぐりの笠の部分がよくできたと思う。
ハナ《プカプカタコ》
足をくっつけるところを頑張りました。
咲也《狸》
目の部分を立体にしてみました。
大磯茉奈《かわいいうさぎ》
こだわったところは鼻を出っぱるように作ったことです。
ひなた《メジロライオン》
目に紙を貼ったら白くなったのでメジロです!
顔が気に入っています!
タテガミをつくるとき、同じ工程を何回も繰り返すのが難しかったです!
樋口大奉《マスクメロン》
茎の部分を付けるのに苦労しました。取れたてのような美味しそうな所を見てほしいです。
《無題》
宇田川純子
トキワ松学園女子短期大学(現在の横浜美術大学)グラフィックデザインコース卒業後、同学彫刻研究生として2年学ぶ。横浜美術館市民のアトリエにてテラコッタのインストラクターを2年間務める。厚紙で成形した立体に新聞紙を貼った彫刻で、主にネコをモチーフとして制作している。
壁画を古くからある「フレスコ画」の技法で、好きな動物の絵を描きました。板にモルタルを塗るところから始まり、顔料を水で溶いて使ったり、画用紙や水彩絵の具などいつもとは違う方法で絵を描く体験をしました。
ななみ《くーたん》
よく見てほしいところはくーたんの顔。
頑張ったポイントはヒマワリの種の縦じまです。
※くーたんは飼ってるハムスターの名前です
ハナ《仔犬と虹》
仔犬のお腹の模様を描くところを色が混ざらないように工夫しました。
《無題》
《無題》
《無題》
肥沼守
1968年神奈川県生まれ。1991年多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業後、イタリア旅行で見た中世フレスコ画に感銘を受け、同大学院でフレスコ画を研究する。2019年より黄金町AIR参加。人物や動物のイメージに象徴的な雲や星等のモチーフを配し、不思議な物語と幻想的な世界を表現している。主な展示歴として、2018年「夏の展覧会 あそび展」(茅ヶ崎市美術館、茅ヶ崎)、「第4回フレスコ展 壁画公開制作」(洋協アートホール、東京)など。