「日本における難民ウィークの可能性」
移民、難民について考えて行動するためのアートプロジェクトについて、話し合う。
イギリスを起源とし、これまで世界17カ国で開催されてきた、25年の歴史を持つ難民ウィーク(Refugee Week)が、今年6月初めて日本で開催されます。
それに伴って、ロンドン・イギリスに拠点をおく移民・難民のためのアートセンター、カウンターポインツ・アーツ代表の・アルミア・コルジッチ氏と、難民ウィーク・イギリスのコーディネーターである、ララ・ディフェンス氏をお招きし、日本における移民・難民に関わる活動や研究を行う方々と共に、今後日本における難民ウィークの可能性について話し合います。
また、移民・難民のためのアートプロジェクトが社会変革にどう効果を持たらすのか、各スピーカーの事例を聞きながら一緒に考えていきます。
カウンターポインツ・アーツ とは:
芸術活動によって社会の変化を促し、難民や移民の受け入れと文化的統合を促進することを目的にした、英国内でも有数の組織です。
移民・難民による、あるいは移民・難民に関する芸術を支援・制作し、英国の芸術・歴史・文化の中で彼らの貢献が認められ、歓迎されるようにすることを使命として、活動をしています。
これまでテートモダンやヴィクトリア・アンド・アルバート美術館、サウスバンクセンターなど、イギリスを代表する文化施設をはじめ、国連UNHCR協会などの支援団体など、さまざまな組織とコラボレーションをしてきました。また映画上映やコメディーなどを取り入れた普及活動『ポップ・チェンジ』も主要な活動の一貫です。
公式 website: https://counterpoints.org.uk
難民ウィーク(Refugee Week)とは
「Refugee Week」は、1998年にロンドン(イギリス)で設立され、難民や避難を求める人々の貢献や創造性を祝う、世界最大の芸術・文化フェスティバルです。
毎年6月20日の「World Refugee Day(世界難民デー)」に合わせて行われます。
移民や難民をルーツに持つ人々が現在の国に辿り着いた経緯や歴史、またオリジナルの文化を尊重し、アートや演劇、映像などの文化を通じてお祝いすることを目的としています。Refugee Weekは国際的な運動へと進化し、現在17ヵ国(イギリス、香港、タイ、南アフリカ、ドイツ、スペインなど)が参加しています。2024年には、世界中で15,000以上のイベントが開催されます。
Refugee Week UK公式website: website: https://refugeeweek.org.uk
難民ウィーク(Refugee Week Japan) インスタグラム:https://www.instagram.com/refugeeweekjapan/
開催概要
「日本における難民ウィークの可能性」
移民、難民について考えて行動するためのアートプロジェクトについて、話し合う。
日時:2025年7月13日(日)13:30~16:30予定 (カンファレンスの後、交流会を予定)
会場|高架下スタジオSite-D集会場
(〒231-0066 神奈川県横浜市中区黄金町1-2先/京急本線黄金町駅より徒歩5分、京急本線日ノ出町駅より徒歩5分)
主催:Refugee Week実行委員会
助成:公益財団法人 小笠原敏晶記念財団、グレイトブリテン・ササカワ財団
協賛:特定非営利活動法人黄金町エリアマネジメントセンター
協力:Counterpoints Arts
難民ウィークについてのお問い合わせ先:email: refugeeweekjapan@gmail.com
タイムテーブル
▼前半(13:00-14:30) :各登壇者による発表(それぞれ活動の紹介)
15分間の休憩
後半(14:45-15:45):登壇者全員によるディスカッション
(15:45-16:00):質疑応答
16:00から:ゲストを交えた交流会
*逐次通訳あり(日本語)
登壇者プロフィール:
アルミア・コルジッチ Almir Koldzic
Counterpoints Arts カウンターポインツアーツ代表
カウンターポインツ・アーツを2012に立ち上げ、芸術と難民のための創造的な戦略と、移住、多様性、社会正義に関連する幅広いコミッションやプログラムを実施している。
ララ・ディフェンス Lara Deffense
Counterpoints Arts カウンターポインツアーツ
Refugee Weekプロデューサー
これまでバービカンセンター、テート美術館などで大規模な地域主導型フェスティバルの企画・運営や制作を経験し、現在はイギリスの「難民週間(Refugee Week UK)」のコーディネーターを務める。
高谷幸 TAKAYA Sachi
東京大学大学院人文社会系研究科教員
社会学者。日本をフィールドに、移民(主に非正規移民、移民女性)、移民の権利運動、移民政策などを研究している。難民・移民フェス実行委員会のメンバーでもある。
金仁淑 キム・インスク
アーティスト。移民や地域コミュニティの人々とアートプロジェクトを行い、その過程を共有するプラットフォームとしてインスタレーションを発表している。第48回木村伊兵衛写真賞、令和6年度(第75回)文部科学大臣芸術選奨新人賞などを受賞。
サシャ・カヴェリーナ Sasha Kaverina
パートナーシップ at Le Wagon Tokyo
「スタンド・ウィズ・ウクライナ・ジャパン」の共同創設者で、ウクライナ文化の普及や平和的なデモ、チャリティイベントを通じてウクライナを支援している
司会者:山本浩貴(文化研究者、アーティスト、実践女子大学文学部美学美術史学科准教授)
1986年生まれ。文化研究者。実践女子大学文学部美学美術史学科准教授。一橋大学社会学部卒業後、ロンドン芸術大学にて修士号・博士号取得。香港理工大学ポストドクトラルフェロー、東京藝術大学大学院助教、金沢美術工芸大学講師などを経て、2024年より現職。単著に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社 、2019)、『ポスト人新世の芸術』(美術出版社、2022年)、『12ヶ月で学ぶ現代アート入門』(美術出版社、2025年)。その他著書多数。
総合司会: 池上 朋 (難民ウィーク・コーディネーター、せんだいメディアテーク・アートノード担当、Counterpoints Artsのアソシエイト リサーチャー)
これまでに金沢21世紀美術館(石川)、アーツ前橋(群馬)地域交流事業を中心としたキュレーター、又プログラムコーディネーターとして、様々なプロジェクトを手掛ける。2020年にはアーツ前橋において「多文化共生プロジェクト」を立ち上げる。2024年3月より令和5年文化庁新進芸術家海外研修制度により、Counterpoints Arts(ロンドン、イギリス)のリサーチャーとして研修を行う。